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確かにぷりんぷりんと言ってよいかもしれません。

腹壁の筋

 腹壁の筋は腹部内臓を保護し、これらの位置を保持する。収縮すると弛緩した横隔膜を胸腔へ押し上げ、呼気、咳、嘔吐を助ける。また腹腔内圧の上昇により出産、排尿、排便などにも関わる。これらの起始・停止、神経支配、作用を下の表に示す。
 なお、後腹壁をつくる筋群として小腰筋(約50%で欠損)、大腰筋、腸骨筋、腰方形筋がある。大腰筋および腸骨筋は腸腰筋となって大腿骨の小転子に停止し股関節の屈曲・外転を助けるが、これらは大腿の筋として体肢>大腿の筋に示した。

筋の名称 起始・停止 神経支配 作用
外腹斜筋 起始: 第5~12肋骨外面

停止: 腸骨稜外唇, 白線に停止する腱膜
T7-12前枝 腹部内容の保持, 体幹の屈曲
内腹斜筋 起始: 胸腰筋膜, 腸骨稜, 鼡径靭帯(外側2/3)

停止: 第10~12肋骨下縁, 白線に停止する腱膜, 恥骨稜, 恥骨筋線
T7-12・L1前枝 腹部内容の保持, 体幹の屈曲
腹横筋 起始: 胸腰筋膜, 腸骨稜内唇, 鼡径靭帯(外側1/3), 第7-12肋軟骨

停止: 白線に停止する腱膜, 恥骨稜, 恥骨筋線
T7-12・L1前枝 腹部内容の保持
腹直筋 起始: 恥骨稜, 恥骨結節, 恥骨結合

停止: 第5~7肋軟骨, 剣状突起
T7-12前枝 腹部内容の保持, 脊柱の屈曲, 腹壁の緊張
錐体筋 起始: 恥骨・恥骨結節の前面

停止: 白線
T12前枝 白線の緊張




肝・胆道

 肝臓は1000~1500 g(体重の約50分の1)の巨大な腹腔内臓器で大部分が右上腹部にあり、上面は横隔膜、底面は右腹部内蔵と接してせり上がりながら左季肋部に至る。肝臓表面は横隔膜に密着した小領域(無漿膜野)を除き全体を臓側腹膜に覆われ、いくつかの間膜によって前腹壁(肝鎌状間膜)、胃(肝胃間膜)、十二指腸(肝十二指腸間膜)、横隔膜(冠状間膜と左右の三角間膜)に繋がる。底面中央の肝門からは固有肝動脈、門脈、肝管の門脈三つ組みが出入りする。後面上部から出る右・中間・左肝静脈はそれぞれ下大静脈に注ぐ。

 肝臓は4枚の肝葉、すなわち右葉左葉方形葉尾状葉からなる。底面を見た時、胆嚢窩と下大静脈溝、肝門、肝円索裂と静脈管裂がH字状に配置されるが、胆嚢窩・下大静脈溝より右側が右葉、肝円索裂・静脈管裂より左側が左葉となり、これらに挟まれた中央部分は肝門より前方が方形葉、後方が尾状葉となる。ただしこのような解剖学的区分は、右葉・左葉をカントリー線(胆嚢窩と下大静脈を結ぶ仮想の線)によって分けるといった臨床上の区分とは必ずしも一致しない。例えば肝臓がんの外科手術では動静脈、門脈および胆管の分布に基づいて肝臓をI~VIIIの区域に分け、病巣がこれらのどの区域を侵しているかによって切除部位を決定する。

 肝臓の主な役割は代謝と解毒、そして老廃物の排泄である。門脈を介して運ばれてきた食物の栄養素や薬物あるいは毒物を分解・貯蔵し、その老廃物を胆汁として肝管を介して排泄する。右葉・左葉から出た左右の肝管は合流して総肝管となって下行し、さらに胆嚢(肝臓からの胆汁を一旦蓄え濃縮する洋ナシのような形をした嚢状の器官)からの胆嚢管と合流して総胆管となって十二指腸後方を下行し、膵管と合流するとすぐの十二指腸下行部、ファーター乳頭(大十二指腸乳頭)に開口する。胆汁には脂肪の消化・吸収を助ける働きもある。





骨盤

 骨盤は左右の寛骨と、仙骨および尾骨からなる。寛骨は腸骨、坐骨、恥骨からなるが、これらは小児期に癒合する。骨盤の形態には性差があり、男性の骨盤は女性と比較して以下の点で異なる。

 ・岬角(仙骨の前端)がより突出している
 ・坐骨棘(坐骨後縁の突出部)がより突出している
 ・恥骨下角(左右の恥骨下枝によってつくられる角度)がより狭い





腎臓

 腎臓は尿を産生する後腹膜器官で、左右一対あってソラマメのような形をしている。大きさはこぶし大で左腎の重さは約150 g、右腎はそれより10 g程度軽い。仰臥位で第12胸椎から第3腰椎の高さにあるが、(肝臓があるため)右腎は左腎よりやや低い。また左腎は右腎よりもやや細長い。上前内端で接する副腎とともにゲロタ筋膜(腎筋膜)に覆われ、副腎とは少量の脂肪組織によって隔てられる。

 腎臓の実質は浅層の腎皮質と深層の腎髄質からなる。腎皮質の延長(腎柱)は深部に入り込み、腎髄質を不連続な三角形の領域(腎錐体)に分ける。深部に向いた腎錐体の頂点(腎乳頭)は尿を受け取る小腎杯に囲まれる。数個の小腎杯は融合して大腎杯となり、さらに2~3個の大腎杯が融合して腎盂(腎盤)と呼ばれる漏斗状の構造物を形成する。腎盂は尿管の上端部にあたる。なお、腎臓内側縁は腎盂とともに脈管(腎動脈、腎静脈、リンパ管)および神経が出入りする腎門となり、内部に切り込む腎洞に続く。

 尿管は腎臓から膀胱へ尿を運ぶ筋性の管である。腎盂が腎門を通って下方に向かうにつれ細くなり、尿管へ移行する。その後、腹膜後隙内を大腰筋の内側面に沿って下行する。さらに骨盤上口では総腸骨動脈の遠位端(外腸骨動脈の起始部)を越えて骨盤腔に入り、膀胱に至る。この間、1) 腎盂尿管移行部、2) 骨盤上口、3) 膀胱への入口の計3か所で狭くなっている。





膀胱

 膀胱は尿を一時的に蓄える骨盤内臓器で、膀胱尖、膀胱底、膀胱体からなる。最大容量は個人差が大きいが平均500 ml程度で、尿が貯まり内圧が高まると尿意を催す(初発尿意は150~200 ml)。

 膀胱体の上面はわずかにドーム状であるが、尿が充満すると上方へ膨張し腹部にまで達する。恥骨結合上縁に向く膀胱尖からは正中臍索と呼ばれる索状の結合組織(尿膜管の遺残)が前腹壁に沿って伸び、臍につながる。後下方にある膀胱底は逆三角形で、左右の尿管がそれぞれ上方の角に入り(尿管口)、下方の角は尿を排泄する尿道の起始部(内尿道口)となる。また膀胱底の内面は膀胱三角と称され、他の部位に見られるヒダ状とは異なる平坦な粘膜上皮が平滑筋層を覆う。膀胱体の下外側面は骨盤隔膜の肛門挙筋とこれに隣接する内閉鎖筋の間に保持される。最下部は尿道に向かって細くなる(膀胱頸)。内尿道口は膀胱三角の縦走筋が副交感神経の働きで収縮して内腔を漏斗状に広げることにより開き、交感神経の働きで弛緩すると膀胱頸の輪状の弾性線維がこれを閉じる(内尿道口を輪状に取り囲む内尿道括約筋の存在は明らかではない)。





尿道

 尿道は膀胱底から起こり会陰の外尿道口に終わる。顕著な性差があり、女性(約4 cm)よりも男性(15~20 cm)で長い。

 男性の尿道は前立腺に囲まれた前立腺部(約3 cm)、深会陰隙および会陰膜を通過する隔膜部(約1 cm)、尿道海綿体に囲まれた海綿体部(10~15 cm)に分けられる。男性の尿路と生殖路は前立腺部で合流する。前立腺部における尿道内腔の後壁には縦方向のヒダ(尿道稜)があり、その両側の溝(前立腺洞)に前立腺の導管が多数開口する。また尿道稜の中ほどにある膨らみ(精丘)の中央に盲端に終わる小さな嚢(前立腺小室)があり、その両側に射精管が開口する。隔膜部では男女ともに骨格筋である外尿道括約筋が尿道を取り囲む。海綿体部は陰茎の勃起組織である尿道海綿体に囲まれる。尿道は陰茎基部で広くなり(球部)、ここに深会陰隙にある尿道球腺(カウパー腺)の導管が開口する。外尿道口は陰茎の先端に矢状方向の切れ目として開く。外尿道口が開く直前もまた内腔が広がっている(舟状窩)。なお男性の尿道は通常、海綿体部で二度の湾曲を経る。すなわち陰茎根へ入ると前方へ屈曲し、陰茎が弛緩している時は陰茎根から陰茎体へ移行する時に下方へ屈曲する。

 女性の尿道は起立位でほぼ垂直に下行して深会陰隙および会陰膜を通過し、膣前庭の膣口より前方に開口する。外尿道口の外側縁には男性の前立腺に相当する尿道傍腺(スキーン腺)の導管が開口する。